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ソニー・インテリジェンス・ダイナミクス研究所解散

http://www.nikkei.co.jp/news/main/20060609AT1D0905O09062006.html

ちょっと驚きました。設立して2年で解散とは...。ここ数年、商品としてのソニーブランドには特に魅力を感じることはありませんでしたが厳しい状況下でもCSL(ソニーコンピュータサイエンス研究所)を続けていたりソニー・インテリジェンス・ダイナミクス研究所を起ち上げたりするソニーを応援していたのですが。残念ですね。

ちなみにインテリジェンス・ダイナミクスの成果として脳・身体性・ロボット(シュプリンガーフェアラーク東京)という本が出ています。この中の谷淳氏のアプローチはとても興味深いです。続刊が予告されていたのですがどうなるのでしょう。

以下は今年の4月7日に開催された「インテリジェンス・ダイナミクス2006」の後に書いたメモです。

2006年4月7日
シンポジウム「インテリジェンス・ダイナミクス2006」。
茂木健一郎氏の本業トークを久しぶりに聞きましたがキレキレの飛びまくりでした。茂木さんも活き活きしているように感じましたし聞いている側も面白かった。「脳の自発的ダイナミクスを通した偶有性の能動的認識→創造性」まさに。インターネットと脳の関係性の話がもっと聞きたかった。僕自身がmatt | atlasでずっと考えてきていることなので。茂木さんのトークの思考・行為そのものが脳の本質を表しているような気がしました。
小嶋秀樹氏と田中文英氏の子供とロボットのインタラクションについての観察報告を見て気になったのが、いずれも即応的なインタラクション(=コミュニケーション)に落とし込むことによって日常の不確実な状況でのコミュニケーションへの能力が弱まるのではないかーということでした。田中氏に、ロボットとのコミュニケーションを経験した後の子供たちがその後の通常のコミュニケーションに何か影響があったかどうかを質問したら、それに関してのリサーチはしていないとのこと。小嶋氏の方の自閉症の子供たちに関してはもしかしたらあのようなインタラクションがコミュニケーション能力にポジティブに働くということがあるのかもしれません。
もう一つ全体を通して気になったのは、科学にしても工学にしても環境への言及は理論レベルでは強くされているのにも関わらず、実験やシミュレーションになると環境へのアプローチがほとんど感じられなくなるということです。こういうできていない部分というのは逆に可能性を残している部分であるし、mattはここに切り込んでいきたいと考えています。質問コーナーでの、経験と記憶の差異についての池上高志氏やアンファミリアとファミリアの問題についての浅田稔氏のツッコミも含めて興味深かったです。
お昼からの帰り道で池上さんに会い一緒にいた谷淳さんを紹介される。池上さんには聞きたいこととかあったのですが途中で帰ってしまいかないませんでした。

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